今回の話題はリライトです。リライトは少し前までは、比較的ネガティブな意味でつかわれることが多かったですが、最近はそうでもありません。ライター出身のブログアフィリエイターの私の経験より、リライトといっても3つの種類があると考えています。
この記事では、その3つのリライトについて、特徴と目的、私なりの具体的リライト方法についてまとめてみます。
そもそもリライトって?
リライトというのは英語にすると「re-write」となり、日本語に訳すと「書き直し」ということになります。つまり、ベースとなる原文がありそれを改めて書き直して別記事を作成するという作業です。
ウェブライティングや、ブログ運営では頻繁に使われる言葉ですが、目的によってリライトの種類とやり方がやや異なります。私が経験上知っているリライトは、3つのタイプがあるので、それを紹介します。
3つのリライトとその目的
この記事では、リライトを目的ごとに以下の3つに分けて説明します。
- ブログやサイトの過去記事の検索順位を上げるための追記リライト
- ブログやサイトをリニューアルするための完全リライト
- 新規記事作成のために行う他記事ベースのパッチワークリライト
追記リライト
ブログやサイトを運営していると、どうしても過去記事は古くなるものです。情報そのものが古くて更新の必要が出てきたり、そうでなくても他のライバルサイトに順位を抜かれてしまうこともあります。
そんな時に、自分の過去記事を書き直し順位を上げるために行うのがこのリライトです。
具体的な方法としては、まず古くなっている情報があるなら、それを新しい情報に差し替えます。あるいは、新しい情報に基づいて新規に記事を投稿し、古い記事からリンクさせるという手法もあります。情報が古いにもかかわらず検索上位に上がっている場合はこの方が有効なことがあります。
ライバルサイトに順位を抜かれてしまって、上位に返り咲きたいという場合は、上位に表示されているライバルサイトの情報を調査してそれに勝る記事に仕立て直さなくてはいけません。多くの場合新しい情報の追加が必要となります。ですので、追記リライトと呼ばせてもらいました。
次に紹介する「完全リライト」と異なり、記事の一部に全く手を加えない部分もあります。また、下手をすると逆に順位を落とすかもしれない危険性もあります。
完全リライト
サイトやブログ全体をリニューアルしたい、引っ越して別ドメインで運営したい、または複数のサイト記事を統合して一つのサイトとして再スタートさせたい、などという時に行います。
検索エンジンからのコピペ評価を被らないために行うリライトですので、原文とリライト後の記事は、意味が同じでありながら全く別人が書いたように作成します。
ポイントとなるのは、記事そのものの意味(大意)を変えてしまわないことと、狙っているキーワードを温存することです。もともとの記事で検索でヒットしていたキーワードを類義語に置き換えてしまい、書き換えたキーワードの方が検索ボリュームが小さかった場合、予測していたほど検索上位に上がらないというリスクがあります。
パッチワークリライト
新しい記事を書くために行うリライト作業です。キュレーションサイトの定番手法といってもよいでしょう。ネット上にある何かしらの記事(複数)を元に、新しい切り口で並べなおし(パッチワーク)、1本の記事に仕立て上げます。
ぱっと見、オリジナルの記事に見えますが、分解していくと、ネット上の記事の部分を寄せ集めたものにすぎません(それでも立派な記事です、別に批判しているわけではありません)。ライターの手腕が問われるところで、下手なリライトでは「パクリ」といわれてしまいます。
ライター案件で多いのはパッチワーク型と完全リライト
このように、リライトを3つに大別してみました。どれも大切な作業ですが、一番の追記リライトは最も慎重に行うべきリライトです。このため、外注されることはほとんどありません。私もしません。
ライバルサイトの動向次第でリライトの程度や頻度が変わってきますので、自分でじっくり行うのが通常です。
ライターのお仕事として外注されることが多いのが、完全リライトとパッチワーク型です。私も以前、ライターとしてこの手のリライトは請け負ったことがあります。その時の経験から、具体的な方法について書いてみます。
ブロガーさんがよく行う「追記リライト」には触れませんが、根本的なところは共通している部分があるので、参考にしていただけると思います。
リライトの具体的な方法と手法
完全リライト
まず、サイトのリニューアルなどで、記事を丸ごと完全にリライトする場合。大切なことは、原文とリライト後の文章の類似率を低くしながら、肝心のキーワードは温存することです。
もし、外注する際には、ライターさんに温存してほしいキーワードを伝えるべきですし、ライターとして仕事を請け負うなら依頼主に確認すべきでしょう。キーとなる単語を入れ替えてしまうと、検索流入を著しく落としてしまう可能性があるからです。
具体的にリライトをやってみます。
A(原文):
腸内環境とは何か?
腸内環境という言葉をよく耳にするようになりました。健康や美容に良いとして、腸内環境を整える食品も増えてきましたね。通常腸内環境というと、腸に住む腸内細菌の様子を指しています。腸には善玉菌と悪玉菌、そして日和見菌という3つのタイプの菌が住んでいますが、これらがお互いに勢力争いをしています。善玉菌が元気な時には体の調子は良いですが、善玉菌が弱り悪玉菌が増えてしまうと、便秘や下痢、ひどい場合には大腸がんなどのリスクも高くなってしまいます。
B(リライト後):
今さら聞けない腸内環境のこと
健康や美容に敏感な人なら、腸内環境を整える大切さはなんとなく知っているのではないでしょうか。腸内環境は腸内フローラともいわれますが、腸には実は100兆個以上もの細菌が住んでいるといわれています。いわゆる腸内細菌ですが、大きく分けて善玉菌と悪玉菌が存在しており、それ以外の菌は日和見菌と呼ばれています。ビフィズス菌は代表的な善玉菌ですが、これが増えると腸やお肌の調子はよい状態を保つことができます。逆に、大腸菌やウェルシュ菌などの悪玉菌が増えると、腸に悪い影響がでてしまいます。健康のためにはこの腸内環境を整えることがとても重要になるんです。
このように、原文の単語を別類義語に入れ替えたり、フレーズの前後を入れ替えたりしながら、原文(A)とはできるだけ異なるリライト後の文章(B)を作成します。
リライト後の文章に新しい情報を追加することで、文章類似率を下げることができます。この場合は、赤字の部分が新しい情報の追加です。
ここでのキーワードは「腸内環境」なので、できるだけその単語は温存し、別単語で入れ替えないようにします。これで、原文とリライト後の文章の類似率は44%です。できれば、50%以下、少なくとも60%以下に類似率を抑えるのがよいようです。
文章の類似率は以下の無料ツールが利用できます。ただし、こういった、無料ツールは突然使えなくなることもあるので、リンク切れになっていたら「文章、類似率チェック、ツール」などで検索してみてください。
この例文では、文章そのものが短いのでアレンジの幅が狭くなりますが、もっと長い文章になると、段落そのものを前後入れ替えて記事を構成しなおすということも行います。
パッチワーク型リライト
パッチワーク型リライトはさらに技術が必要です。先ほども言いましたが、下手なリライトでは「パクリ」といわれてしまいますし、最悪の場合、著作権侵害を指摘されることもあるでしょう。
このタイプのリライトは、リライトというよりも「新しい切り口で記事を書く」というくらいの感覚で行います。
必ず複数の記事を参照し、そこから部分的に要素を抽出して、原文とは似つかないような「オリジナル風の記事」に仕上げるのが目的です。
例えば、「その腰痛の原因はウォーキングかも」というタイトルで記事を書きたいとき、記事の構成として、
- 腰痛が起こる原因
- 腰痛になりやすい人
- ウォーキングのリスク
- 正しいウォーキングの方法
こんな感じで、組み立てたとします。そうしたら、「腰痛、原因」で検索して記事を2、3本参照しながら「腰痛の段落」部分のリライト文を書きます。次は、「腰痛になりやすい人、特徴」などと検索して、また参照した文章をリライト…、という具合に記事を作っていきます。
最後に、導入部分を付けたりまとめ部分(結論)を書いたりして、記事は完成です。
リライトから独自のオリジナル記事へ
こうすると、かなり「リライト」的な記事になりますが、これに加えて自分の体験談や、自分が腰痛を改善した方法などを加筆すれば、リライトを超えた、立派なブログ記事になるでしょう。
この方法による記事作成では、多くのサイトや記事を参照すればするほど、体験や感想、意見を加えれば加えるほど、オリジナル率が高くなります。それは、自分の言葉で書いた体験談やレビュー、感想、意見、考えは「一次情報」だからです。一方、他サイトの記事や書籍などを元にした情報は「二次情報」といいます。
この一次情報が多い記事やサイトの方が、よりオリジナリティが高いといえます。ですので、レビュー記事や体験をもとにした記事がサイト内に少ないなら、それを追加することでサイトパワーアップを目指すのも、アフィリエイトにおいて効果的な方法だと思います。
低予算で記事外注できるおすすめサイト